終わりと始まり

昔の話。


自分は「ラグナロクオンライン」というゲームを始めることになった。


当時、自分はネット初心者でVPEDというゲームをしていたのであるが
その当時の知り合いから伝え聞いた「ラグナロク」という単語を
検索してみたことから全ては始まった。


家庭用ゲームのようなリアルタイムの操作
非常に多くの人数が同時に参加できる規模
馴染みやすいグラフィック…


全てが自分にとって新鮮であったように思う。
何よりもβテスト期間中無料というのは魅力的であった。


自分はIrisというサーバーを選択し
そこでコツコツとLvを上げていた。


最初に選択したのはアコライトという職業で
性格というかなんと言うか、ソロでずっと活動していたのを覚えている。


ミストレスやオークヒーロー、ドッペルゲンガーそしてバフォメットなどの強敵
短剣ダマスカスや、クレセントサイダーなどの伝説であった数々のアイテム…
そんな噂を聞くこともあったが、自分には縁の遠い事のように思えた。


Lvが38になった頃、折角MMORPGをやってるというのに
ずっとソロでは意味が無いと考え、プロンテラの南の広場の
ギルドの募集チャットに飛び込んだ。


そこから、ややぎこちないながらも
他の人との繋がりが、このゲームの中で出来ていったように思う。


その頃は公平分配がLv毎の相対的経験地分配だったため
PT狩りは今ほど盛んではなかったのだが
それでもイズルードダンジョンなどで、一緒に敵を叩いたりする事は
楽しかったように思う。


そんなこんなで数ヶ月が過ぎ去った。


アコライトはプリーストになり
新しく作った剣士も騎士になり…


自分は新しく出来たバルダーサーバーに自分は移住して
新しく剣士を作り始めた。


人が多すぎだったIrisに比べて新鮮そのものだった。
居心地が良すぎてIrisとも次第に疎遠になっていった。


そして長いようで短かったβテストは終わり
明日から課金が開始される。


パッチは不通であったり、スキルはロストしていたり
不正アイテムヤ不正ゼニーが横行していたり
サーバーキャンセルは日常茶飯事だったり…


まだサーバーには繋がらないが、明日には審判が下る。